シルバーセカンド開発日誌
 ここはゲーム開発者SmokingWOLF(スモーキングウルフ)の開発日誌です。
 【現在の目標】→ ウディタ3.5のバグを落ち着かせる! & 『片道勇者2』の開発!
 ※以前のブログが使えなくなったので、ただいまこの開発日誌に移転中です。
片道勇者2 5/8

2019-04-13 (土)   片道勇者2【34】状態異常
【片道勇者2 状態異常】

お仕事の隙間を縫いつつ『片道勇者2』にようやく「状態異常」を搭載しました。
『片道勇者1』だと主人公側がやれる工夫の70%くらいは
この「状態異常」で生み出しているので、片道勇者にとって非常に重要な部分です。

たとえば『片道勇者1』においては、「浮遊」したり
「ベルセルク(HP回復しながら攻撃力アップ)」したり
「グレートウォール(動かなければ受ダメージ減少)」したり
「英雄の歌」で仲間を強化したり「ゼヌーラ」したり、
こういう部分は全て「状態異常」として作られています。

ただし今回は「デッキ構築」要素の上に「状態異常」を載せることになるので、
これまでとは扱いが変わってきます。メニューを開けばいつでも使えるのではなく、
「手札に来た分」を使っていくことになりますからね。

状態異常(「剛力」が2重になっており残り1ターン、の図)



【「繋げると強い」と「組み合わせると強い」に】

デッキ構築ゲームだと特定のカードが出てくるのは一定ターンに一回なので、
「使いたいときに使う」というものから、
「ある程度ランダムかつ定期的に使うチャンスが来る」
という感じに変わります。

今のところ、状態異常を使って面白く出来そうなアイデアとしては、
「他と組み合わせられると強い」「うまく繋げられると強い」
の2つかなと考えています。
それぞれについての意図を書いておきます。



【他と組み合わせられると強い】

「他と組み合わせられると強い」は
「複数種類の状態効果がうまく乗るとおいしい」というバランスのことです。

たとえば、ダメージ幅が「1~40」で1回攻撃しかできない斧を使ってるときに、
手札に補助カードの「急所熟知」2枚(クリティカル率+80%)と
「必中の目」(最低ダメージを「最大ダメージ×0.9」に引き上げ)が来ると強い、
といった感じです。

その状況ならほぼ「クリティカル(ダメージ2倍)」が期待でき、
基本ダメージ幅も「1~40」から「36~40」に上がるため、
元は平均20ダメージだったところが、
普通に「72」ダメージくらい出るようになります。

ですが一方で、「手札」内に補助カードの「必中の目」が
2枚以上来ても効果は上がらないので意味がありませんし、
手札が「急所熟知」だけになってしまって1回も「攻撃」できないのも意味がありません。

こんな感じで、「色んな種類の効果がそろうとめちゃ強い」という風にできると
カード配分テクニック次第で強さの上限がどんどん伸びていくので理想的です。
α1だとこのコンボはあれど効果的に地味すぎたので、
もっと気持ちよくバランス調整したいですね。



【うまく繋げられると強い】

『片道勇者2』のα1では「瞬間剛力」「防御態勢」のように
「1ターンだけ攻撃力や防御力が上がるスキル」が用意されていました。
「数ターン続く」状態異常自体は未実装だったのですが、
「1行動中だけダメージや能力が変化する効果」だけは作れたからです。

が、これだけだと正直あんまり面白くありませんでした。
デッキ構築ゲームでは1ターンに多数回攻撃できるので、
「効果が1ターンだけの攻撃力上昇」でも条件がそろえば強いのですが、
そうでなければ逆に補助カードが手札にある分だけ
ムダな枠を取って弱くなる場合もあり、
せっかく補助スキルを取ってもいまいちな状況が出てくるのです。

これはいただいたご意見の中にも似たようなコメントがありました。
「せめて2ターン続かないと物足りない」などのご意見です。
「効果的に物足りない」も非常に納得のご意見なのですが、
それ以上に、「持続する」ことによって次ターンに繋がる期待を持たせられることは
今作の「状態異常の役割」として非常に重要なことのように感じました。

そんなわけで、α2からは自動戦闘でも使えるコストの軽い強化状態の効果時間を、
「1ターン」から「2ターン」にしてみることにしました。
(あっても、長く維持できるもので3ターンになります)

そして、これに加えてもうひと味加えてみることにしました。
それが「効果が一定まで重複する」というものです。

たとえば「剛力1段階 残り1ターン」の状態で「剛力の呼吸(仮)」スキルを使うと、
「剛力2段階 残り2ターン」になり、
剛力のレベルが増える上に維持ターンも元に戻ります。
さらに次のターンに「剛力の呼吸」が来たなら、「剛力3段階 残り2ターン」にできます。

つまり、運良く「剛力の呼吸」カードを1枚ずつ引き続けることができれば、
この「3段階目」の強力な状態をずっと維持することができるのです!
もちろん、状態を切らしたらまた1段階目からになります。

こんな感じであれば、
「20枚デッキなら『剛力の呼吸』を3枚だけ持つのが最適」みたいな
「状態効果がつながりやすい適切なカード配分」を狙うことが最強に繋がります。
適切なカード配分を狙っていくのはこのゲームの肝になる部分なので、
コンセプト通りの働きをしてくれるでしょうし、
最大段階で状態が繋がればすごく強い状態を維持できるので、
たぶん面白くなるでしょう。

もちろん、状態が繋がるかどうかはある程度は運次第になりますが、
「運がよかったり、デッキがうまくできていれば強さの上限が激しく上がっていく」
というのがデッキ構築型ゲームの面白いところだと思うので、
このあたりでうまくテンションを上げられたり、軽度の運試し感を楽しめるように
作っていけたらいいなと思っています。
α1は、状態周りに関しても全体的に息苦しい感じだったので反省しています。



こういった意図でどれだけうまくいくかは分かりませんが、
今回の「状態異常」は最初はこういう狙いで作ってみたいと思っています。
 2019-04-13 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2




2019-03-16 (土)   片道勇者2【33】 すぐ使う機能とマップ
【片道勇者2 すぐ使う機能とマップ】

お仕事の合間をぬってゲーム開発中です。
『片道勇者2』はまだアルファ1のフィードバック対応中ですが
ちょっとずつ進んでいます。



【落ちてるアイテムをそのまま使える機能を実装】

アルファ1で「落ちているアイテムをいちいち拾ってから使うの面倒くさい!」
「カード所持数いっぱいでも使いたい!」とのご意見をいくつかいただいていました。
私もそう思っていましたので、落ちているアイテムを
そのまま使える機能をようやく搭載です。

※画面はまだ仮テスト状態です。今後、見栄えをよくしていきます


実際に搭載してみるとやっぱり便利ですね!
アルファ1データだと「癒しの草」みたいな直接使いたいアイテムも多いので、
操作の手間が減らせるのは大きいです。
従来だと「クリック→マウス移動→クリック→マウス移動→クリック」だったのが
「ボタン1クリック」で片付くのは早い!



【マップ生成機能の再調整】

アルファ1では作りが悪くてうまく制御がきかなかったので、
マップのランダム作成処理を作り直していました。
これでもう、想定外に細い道ができたりはしないはずです。

↓昔の画面、アルファ1では1画面内で端から端まで見える狭い場所がありました


本来は「地形ごとの最低道幅」が数値上だけ設定されてたんですが、
アルファ1のバージョンだとうまく動いていなくて、縦幅で4マスしかないとか
ヤバいほど狭いマップになってるところがあったんですよ!

あれは狙ったものでもなんでもなくてただのバグで、
少なくとも「草原地帯」であんな細い道は作られないようにするつもりです。
「渓谷地帯」みたいな、細い道しかなさそうな場所もある地形ならありだと思います。


<ミニマップはどうする?>

「片道勇者2」でミニマップを入れるかは検討中で、
ぶっちゃけ「建物」や「女神像」に一定まで近づいたら、
「その方角と距離などが示される」
形でも十分じゃないかなと
思うところもあって、一回それを試してみる予定です。

ミニマップはミニマップで情報量が多いのですが、
「見続けないと効果がない」という弱点があります(あと、すでに画面が狭い)。
当初は、「ミニマップ」に加えて建物などに近づいた時点で
「この方角になんか建物があるぞ!」と前作の
狩人の敵探知みたいなマークを出そうと思ったんですが、よく考えたらこれ、
「ミニマップなしの探知表示だけ」で用が済みそうな気配もあるんですよ。

こういった「警告表示だけで用が済む」状況の類例として、
たとえばリメイク作の『不思議のクロニクル 振リ返リマセン勝ツマデハ』だと
原作にあった「魔王来るよ時計」がなくなっていたのですが、
片道勇者プラスの「魔王が来るまであと3時間!」という警告が
継承されていたおかげで、時計を表示しなくても
ほぼ困らないことが分かっています。

もし3時間前で足りなければ6時間前、12時間前にも出せばいいだけですし、
さらには襲撃時間を「3日目12時に襲来」と端に文字で出してもいいと思います。

とにかく、「必要なときに目立つ警告」をしてくれれば、
生情報を出しっぱなしにする必要がそんなにない可能性があります。
この機会に、色々試してみたいと思っています。
 2019-03-16 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2




2019-02-23 (土)   片道勇者2【32】 インターフェース調整
【片道勇者2開発 インターフェース調整】

今週はお仕事の合間にちょっとだけ『片道勇者2』の開発を進められました。

今回はこれまでの『片道勇者2』開発でやったことの中で
アルファ1からインターフェースをいじった点について一部ご紹介します!



- マップインターフェースをなおも調整中

α1時点


現在

前にもマップのインターフェースいじったよーとご報告した気がしますが
今のバージョンはこんな感じになっています。
多少なりとも圧迫感みたいなのは減ったと思います。

・「手札」は右下から中央下に移動。
・「ゲージ類」は右側から左側に移動。
・「システムメッセージ」は中央下寄りから中央上寄りに移動。


という感じにしました。スマホ対応を考えていた時期もありましたが
どうやらそもそも処理の重さ的に無理くさいことが判明しつつあるので、
横着せずに完全にPC用チューンで行くことになりました。

そのほか、細かな修正部分を以下にご紹介していきます。



- α1と違い、「デッキ内容表示」をアイコンにしてみた

「デッキの残りカード一覧」、これまでは文字で表示されていたのですが
デッキの中身が直感的に分からなかったので、
ここも色々と悩んで試行錯誤していた部分でした。

今はデッキ内容一覧を「アイコン」で表示してみているのですが、
デッキの「カード総量やカード種の配分」が一目で分かりやすくなりました。
下の画像の、右側の表示です。


これまでは左側のように「まだ山札に残ってるもの」だけを文字で表示していましたが、
今は右側のようなアイコン表記にして、「山札も捨て札も一緒にまとめて表示」しています。
このうち、明るいカードが「山札に残っている」カードです。

このアイコン表示、私がプレイしてみたところ、いま何を何割くらい持っているのか、
何がどのくらい残っているかが直感的に分かりやすくなり、
「あーデッキの半分くらいが経験値になってるわー早く女神像を見つけないとなー」
みたいな判断が一瞬でできるようになったので、結構いい感じでした。

これまであんまり意識できてませんでしたが、
「アイコンってザツに使っても便利だな!」
ということに今さら気付いて感動しています。
『片道勇者1』の画面右に出る状態異常一覧なども、
アイコンにすればもっとスッキリしてたでしょうね。



- 主人公の下のミニゲージ周辺を修正



これはアルファ1を遊んだことがある人にしか意図が分からない話ですが、
主人公のゲージの下に「手札の攻撃スキルカードの枚数」を
常時表示するようにしました。
これは「自動攻撃したときに何回攻撃できそうか」を把握するためのものです。

自動攻撃したときに「行動力」をおおよそ使い切れる場合は青く光り、
行動力が余る状態、つまり
「まだ行動できるのに手札にスキルカードが足りない」状態ならば
黄色やオレンジに光って分かりやすく知らせるようにしました。

あとアルファ1ではゲージ横に常に出ていた「HPやSTの数字」も、
ゲージの%そのものに注目してもらうにあたって邪魔になっていたので、
変化があったときだけ表示されるようにしました。



- アクション一連の総ダメージを表示するように。

攻撃で「4」と「7」ダメージを与えたので、
総ダメージ「11」と大きく表示されています。

総ダメージ表示は、入れてみたら
「なんで最初にこれがなかったんだ!」と思ってしまったものです。
α1では与えたダメージが「単発分ずつ」しか出なかったのですが、
これからは「総ダメージ」のほうが目立って表示されるようになっています。

今作は「手札のコンボで1ターンの総ダメージ効率をどれだけ上げられるか」が
主軸の一つとなるゲームなので、この総ダメージ表示メインの方が
手札のパワーやデッキ構築のうまさを評価しやすい感じがありました。
「覚醒」込み込みで6回攻撃して総ダメージ200とか出ると気持ちがいい!

何より、推定総ダメージ(上の画像の「(剣) 9~17」 と出てる部分)と
実際の総ダメージを比較しやすいので、そういう意味でも合理的になりました。
これは(計算が苦手な私には)よそのデッキ構築RPGでも欲しいかもですね。



といった感じで、地味ながらプレイしやすさに影響する部分も
試行錯誤しながらいじっています。

普段はよそのゲームの基本系をまねて作ってなんとかなってただけなので、
今回はまだまだインターフェースについてたくさん学ぶことがありそうです。

「ああではないこうではないと色々いじった結果、今のところこうなっている」
というだけなのでこれからも変わる可能性はありますが、
自分がテストプレイするときに
「グアアアなんだこれは! パーン!(ゲームを投げ捨てる)」
とならない程度には、いくらか快適かつ
分かりやすいようにしておきたいと考えています。
 2019-02-23 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2




2018-11-03 (土)   片道勇者2【31】新たなポイント
【片道勇者2 新たなポイント】

一週間くらい風邪が続いて少し苦しかったウルフです。
今回も『片道勇者2』のアルファ1からのシステム修正についてご紹介!
『片道勇者2アルファ1』にはたくさんの問題点がありましたが、
今回はそのうち以下の2つの問題点に注目していきます。

●小さい「経験値カード」を取らずに流したときのメリットが小さく、
小さい経験値ができると損した気分になる。


→ 敵を倒して経験値1点や2点ができて流れていくと徒労に終わった気がしてしまい、
必死で敵をトレイン(引き連れ)しないともったいないと感じる要因の一部になったり、
残念な気持ちになりやすい部分でした。


●「落ちているアイテムをあえて拾わない」という選択が初めての人には難しすぎる。

→ 『片道勇者1』のように所持重量いっぱいで持てなくなるならまだいいのですが、
2ではアイテムカードを取る数を厳選しないと、
取り過ぎによって戦闘力が低下してしまうシステムになっています。
初めての人には「アイテムを拾えるのに拾わない」という
直感的ではない「隠された判断」をおこなうことになり、
それに気付けないだけで大変なプレイになってしまいます。



そこで私は上記の問題を解決するため、
一つの「新たなポイント」を用意することにしました。

最初はそのポイントを何に使うかは決まっていませんでしたが、
現在では「女神ポイント」と呼んでいるポイントです。
この「女神ポイント」は、「女神像」で追加の願いを叶えてもらうときなどに使うことができます。

そしてそのポイントを以下の手段で得られるようにすることで、
上記の問題のいくらかを解消することを試みました。



●経験値カードが「流れた」とき、その経験点分の女神ポイントが入る。



→ たとえば「経験値2」が流れると女神ポイント2点を得ることができます。
「経験値が流れた場合、別の場面で有利になるポイントがたまります!」
という形にして、1点や2点の経験値が流れたときに
損した気分になりにくくする効果を狙って搭載しました。

なお、経験値カードが流れた場合は経験値を「ささげて回復」に
使ったときと同じ効果が出るので、手持ちの経験値を「回復」に使った場合にも
もちろん女神ポイントが増えるおまけを付けておきます。
経験値の「回復」は他の選択肢よりも相対的に弱かったので、
これで選ぶ価値が増えるでしょう。



●落ちているアイテムの回収画面で「ささげる」を選び、地面のアイテムを
消滅させることでアイテムの価値に応じた女神ポイントが手に入る。




→ どうすればアイテム回収時に「取らない選択」のよさが
分かりやすくなるかというと、
一つは「取らないことで別の有利さを得られる選択肢を作る」
という方法が考えられます。

そこでアイテム回収時、拾う必要のないアイテムをポイントに変換できるようにして
全てのアイテムを無駄なく活用できるシステムを搭載してみました。
「アイテムを取らない」ことの利点や選択肢が明示されることで、初心者の人でも
必要なもの以外は取らない(ポイントに変える)という行動を取りやすくなるでしょう。

こういうシステムは、いらないアイテムが山ほど出てくる
「ハック&スラッシュ」のゲームにたまに搭載されています。
たとえば「近くに落ちている(不要な)アイテムを全てゴールドに変換する」
といった魔法が登場するのです。
アイテムを全て持って帰ることはできなくとも、
多少なりともお金にすることができれば得した気分になれるという仕組みです。
(金額によってはお金にするのも面倒くさくてやらないこともありますが……)



という感じで、こんな風に普段ならゴミ扱いになってしまうリソースを集めると
女神に追加の願いを叶えてもらえるようにして、
「損した感」を減らすことを試みました。
ゴミを集めて願いを叶えてくれるってのもなんかアレですが、
『片道勇者』の女神だから別にいいと思います。



【意外な副産物】

そしてこれらのシステム変更を入れた結果、予想外の副産物がありました。
というのも、先ほど挙げたうちの「アイテムをささげる」機能が、
移動時のやる気の向上に貢献するようになったのです。

というのも、たとえばマップにアイテムが落ちているのが見えたとき、

「あの落ちている草アイテムを拾いに行ってもいいけど、『癒やしの草』みたいな
もう取らなくていいアイテムだったら取りに行くだけ損だよな……まあ見るだけ見るか。
(取りにいく) うわーやっぱり『癒やしの草』だ……ここまで歩いたのが無駄になった」


という「気分の盛り上がらなさ」を感じていた場面、『片道勇者2アルファ1』だけでなく
『片道勇者1』の頃にもよく遭遇しなかったでしょうか。
私にもよくあったのですが、明確にこれをどうにかしようと
意識したことはありませんでした。

しかし前述の「アイテムをささげる」機能を入れたことで、同じ状況になっても

「お、草アイテムだ。もう必要ない『癒やしの草』かもしれないけど、
少なくとも女神ポイント1P以上に変換できるものが落ちてる!」


と認識できるようになり、「取りに行く徒労感」や
「遠くから見たときのがっかり感」がだいぶ減ったのです。
この「どういう結果に終わっても損しなくなる機能」というのは
バランスを大きく崩さない割にプレイ時にはけっこう魅力的で、
今のところ「アイテムをささげる」機能は
入れてよかったと感じたシステムになっています。

それと同時に、「徒労に終わる場面が多いとプレイする気がだんだん失われていく」と
『シルフェイド幻想譚』の記事でも書いていたにも関わらず、
「ローグライクはランダムなゲームだからしょうがない」とあきらめて
完全に無思考になっていたことに今さらながら気付かれた出来事でした。
たとえランダムなゲームでも、徒労に感じさせにくくする方法は
いくらでもあるはずなのです。まだまだ己の未熟さを痛感します。
 2018-11-03 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2




2018-10-20 (土)   片道勇者2【30】女神像
【片道勇者2 女神像】

引き続き『片道勇者2』、順調に開発中です。

今回はレベルアップ周りの開発の延長として、
当初から搭載予定だった「女神像」のお話!
アルファ1開発時点では「スキルカードの廃棄などができる」と予定していた要素です。



【女神像で何ができる?】

前作同様、「女神像」は「願い」をかなえてもらえる場所なのですが、
アルファ2に向けての仕様変更などがあったため、
『片道勇者1』と違い、レベルアップするために通う必要が出てきます。
(いちおう、定期的に出現するようになりますのでその点はご安心ください)

ということで今回は前作から新たに増えた、
「今作ならでは」の女神像の「願い」の一例をご紹介します。


●願い「レベルアップに挑戦」

レベルアップ画面を開き、一定回数のレベルアップに挑戦できます。
「願い」は普通、ランダムで抽選されるのですが、
この「レベルアップに挑戦」だけは必ず毎回「願い」のリストに含まれます。

ちなみにここで「挑戦」と呼んでいるのは、経験値を持っているからといって
望み通りのレベルアップができなかったり、
ヘタすると1レベルもアップさせられない可能性があるからですね。


<余談: 「挑戦」という言葉の便利さ>
過去に『ドラゴンクエストX』など遊んでいたときにも思ったのですが、
ゲーム内において「うまくいかない可能性がある」行為に
「チャレンジ(挑戦)」と付けるのは効果的な手段だなと感じていました。

特に「ゲーム的にたった一言で説明できる」点がすばらしい!
ドラクエXではランダムな効果が付くアクセサリ合成を「合成チャレンジ」と呼んでおり、
その選択肢が出た段階で「期待通りにならない可能性があるのだ」というニュアンスを
非常に短いテキストで表現できていたので、なるほどと思ったのです。

実際、その合成では期待通りの効果があまり付かないので、
プレイヤーとしては「チャレンジ・挑戦」という言葉がとても自然に感じられました。



●願い「次回レベルアップでフィーバー」

次のレベルアップ開始時、デッキから経験値カードしか引かなくなる
「フィーバー状態」になる選択肢です。
普通にレベルアップ時に手札を引く場合、スキルカードや
アイテムカードなども混ざって出てきてしまうので
山札から4枚引いても入っている経験値が1~2枚だったりするのですが、
「フィーバー状態」で経験値カードだけしか引かなくなると、
引く4枚中全てが経験値カードになるわけで、手札の総経験値がとても高くなります。
(経験値4点以上だけで固めていれば、手札4枚時には確実に16点以上になります!)

これは「持ってる経験値を全部使ってレベルアップしたい!」という
ご要望をいただいていたので、経験値全部とまでは行かずとも、
それに近い勢いで経験値がガバーッと使えるオプションがあると
ちょっと爽快に感じられてよさそうかな、と思って搭載したものです。
ゲーム後半などでスキル取得のための必要経験値が多くなってくる場面や、
細かい経験値しか稼げないクラスのプレイ時にもきっと役に立つことでしょう。


●願い「所有スキルカードを1枚廃棄する」

これだけは当初から「女神像」に実装予定だった機能で、
普通は捨てることができない「スキルカード」を1枚捨てることができます。
その使い道が分かる、上級者さま向けの機能です。

同じ女神像で何度も捨てようとすると必要ポイントが増えるので、
一気に捨てるのはコスト的に少し大変ですが、
毎回少しずつ捨てる分にはおそらく容易な感じになると思います。

初めての方には「スキルカードを捨てて何が有利なの?」と思われそうですが、
今作のような「デッキ構築型ゲーム」では、弱いカードを捨てることで
手札に来る強いカードの出現率が相対的に増すため、
弱いカードを捨てることは実質的に戦力を増すことに繋がるのです。

また「いらないスキル」を強制的に押しつけてくる、
ものすごくいやらしい敵が出てくる場面もあるかもしれません。
そういった「汚れ」を落とす効果としても、この「願い」が使えそうです。



という感じで、これらが今作のプレイでほぼ必須となりそうな、
新しい「女神像の願い」です。

他にも「●●km以内に何らかの仲間と確実に出会える」などのランダム願いも、
作れそうなら搭載したいと考えています。
前作は狙って仲間と出会うことがイマイチできませんでしたからね!

他にも「プレイ中に文字通り願うこと」をここに詰め込んでいって、
選ぶのに迷ってもらえる感じにしたいなと考えています。
前作同様の、「特定パラメータの上昇」や、
「最大STの回復(前は木の実をもらえましたね)」なども
状況次第で願いのリストに出てくるようにしたいですね。



【「初回無料」の強さを活かしたい!】

ここからはおまけの話ですが、
『片道勇者2』では「女神像」の使用コストは「初回無料」にする予定です。
前作では、「レベル」を支払って願いを叶えてもらう形で、
今回では「女神ポイント」を支払って叶えてもらいます。
(女神ポイントについてはまたそのうちご紹介します)

今作においては「ただレベルアップするのにコストを支払わせるのも何だかなあ」
という思いがあるからというのも「初回無料」になった大きな理由の一つですが、
それ以上に「初回無料」の何が強いって、とにかくたどり着きさえすれば
間違いなく得になるので、そこに強い「引力」が生まれること!

前作では女神像をスルーすることも多かったかもしれませんが、
もしタダで何かもらえるならば、見つければ立ち寄るのが基本パターンになるはずです。
レベルアップできる状態でなくともかなりお得な他の選択肢がとれるので、
危険な場所に存在する「女神像」も積極的に狙っていく価値が出てくると思います。

何より、進めば必ず「女神像」が出てくるので、
これまでよりも先へ進む動機を強化できるかもしれません。
前作は先へ進んでも「約束されたメリット」が何もなく、
ほぼ「無」だった気がするので、今回はもう少し、
進むだけでも楽しくなる要素を入れていきたいと考えています。

敵がそんなに倒せなかったとしても、女神像のところに到着さえすれば
なにか強化できるようにすれば、弱クラスの攻略の糸口にもなるかもしれませんしね。

この「初回無料」、今回に限らず色んな面で
「引力」の発生源として活用できそうですので、
今後も使っていきたい機能です。
 2018-10-20 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2




2018-10-13 (土)   片道勇者2【29】経験値の強化
【片道勇者2 経験値の強化】

『片道勇者2』、ようやく面白いところの開発に戻ってきて少し元気が出てきました。

で、今回は「経験値カード」の話題!
これからはレベルアップ開始できるのが「特定地点だけ」になる都合上、
「経験値カード」を移動中に使ってもレベルアップ画面に移行しなくなるので、
ちょうどいいやと「経験値カード」に色々な機能を付け加えることにしてみました。



たとえばこれ! 「経験値5」を消費したときの機能として、
従来の「小回復」だけでなく、さらに「追加移動+1歩」と
「手札+2・行動力+2」から選べるようになります。
(追加移動+1歩は、ターン消費なしで移動できる歩数を示します)

これら「機能の強さ」は経験点の大きさによって変わり、
「経験値3」だと追加移動なしで「小回復」と「手札+2・行動力+2」のみ、
「経験値7」であれば「小回復」「追加移動+2歩」「手札+3・行動力+3」
になったりします。

これで実際に遊んでみたところ、従来の

「次に攻撃を受けたら死ぬどうしようもない状況になったときに
ただ無思考に『経験値カード』を回復に使う」


という、誰でも当然やるべき経験値の使い道が1つしかなかった状況から、

●「『追加移動』で1歩引いて集団からの攻撃を受けない位置に移動にし、1回引き直す」

●「『追加移動』で1歩引き、手札にある範囲攻撃の爆弾を投げつけて
集団をまとめて倒す」

●「ボス戦で手札と行動力を増やして1ターンの威力を上げ、
ダメージを受けるターン数を減らす」

※小回復するよりも被害の総量が減らせる攻めの選択肢。

●「大量に経験値9~10を確保し、時間停止させながらボスを一方的にぶん殴る」
※今は仮に、経験値9以上だと1ターン時間停止を得られるようにしています。


といった攻めの選択肢が新たに増え、ちょっと面白くなりました。

特にアルファ1においては、育成がほぼ完成してしまったら
ボス戦前に経験値を稼ぐ意義がほぼなくなってしまっていたのですが、
この変更で「ボス戦用の便利リソースとしての経験値を稼ぐ」という
選択肢が増えたのも良い点です。
特定の行為が無意味になると遊んでいても悲しいですからね。

他にも、本来「経験値カード」を消費すべきレベルアップのときでさえ、
「危機回避用に高経験値を1枚だけ使わずに残しておくかな」なんて
上級者向けの選択が生まれたのも面白かった点です。
今回の「経験値」の修正だけで、色々なところの選択の幅が突然広がりました。

そして同時に、『ドミニオン』(デッキ構築ゲームの元祖アナログゲーム)の
得点カードみたく、「多く持っているほど不利になる」とかそういった要素は
「経験値カード」に対しては全く不要なことに気付かされました。
「経験値」は、たくさんの「使わせよう」とする圧力がある中で、
「いかにうまく大事な状況を選んで使ってもらうか」を
判断してもらうようにする方が立ち位置として面白かったのです。

「経験値」は、長期的にはレベルアップに使うのがおそらく最善でしょうけれど、
1枚の「経験値5」カードを消費することで迷宮の敵を楽に倒して
貴重な宝箱を簡単に手に入れられるならそこで使うべきかもしれませんし、
ボスや危険な敵集団から安上がりで被害なしに逃れられるかもしれません。
「消費するのはもったいないけどヘタなアイテムよりも強い」
という立ち位置になるでしょう。



【万能なリソースっていい? 悪い?】

今回の変更を加えた後の「経験値」カードは、
レベルアップにも積極的な戦闘にも危機回避にも使えるようになったので、
以前よりもさらに「万能なリソース」に近づいています。

こういう「万能リソース」、あんまりゲーム的に良くないのかなーと
特に理由もなく漠然と避けていたのですが、
今回のケースだと「万能性が高くなって使える場面が増える」ほど
「使いどころに迷える」という判断が生まれて、
従来よりも面白く感じられるようになりました。
今回の条件においては、万能性を上げて良い方向に働きそうだった、
ということになります。

逆に「万能リソース」の存在が事故を起こすケースがあるとしたら
どんな場合でしょうか。
一番すぐに思いつくのはたぶん、他の専用リソースを喰ってしまうほどに
「万能リソースの効果が上回る」上に「万能リソースの量も飽和する」という状況です。

たとえば『片道勇者2』なら、
「消費アイテムよりも経験値を持ってる方が効果が高い」上に
「高経験値が楽に手に入る」みたいな状況になってしまうと、
アイテムを捨てて経験値カードでデッキを埋めた方が有利になるため、
ほとんどのアイテムの存在が無意味化してしまう可能性があります。

なのでそういったバランス崩壊が発生しないよう、
今からよく注意してバランス設定するよう心がけていきたいところです。
前作の無印~プラス開発の序盤では、そういった意図を
あまり持てずに作っていたので色々ガバガバでしたからね。
 2018-10-13 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2




2018-09-29 (土)   片道勇者2【28】新LvUP画面
【片道勇者2 新レベルアップ画面】


※レベルアップ画面 仮バージョン

引き続き「新レベルアップ処理」の作成を進めています。
次からは基本的に「特定の場所でまとめてレベルアップする」ようになるので、
それに向けての大調整、というか作り直しを行いました。
まだバグだらけですがおおざっぱには動くようになりまして、
ひとまず現段階では以下の仕様になりそうです。


●レベルアップは、ランダムで選ばれた8択から成長を選んでいく。
今のところスキル4種、パラメータ成長3つ、スペシャル1つです。
この一覧はレベルアップ画面が終了するまで変わりません。
(開始時に一覧を見てから1回再シャッフルできる機能なども付ける予定です)


●レベルアップ中は「手札の入れ替え」ないし「成長の選択」を
一定回数だけおこなうことができる。

「手札に来た経験値の合計」の範囲内で成長を1つ選べます。
成長を選ぶと使用された経験値は消え、次の手札へ入れ替わります。
同じ成長は1回しか選べません。


●レベルアップ時の手札に「常備カード」が入らなくなる。
アルファ1で気になっていた点の一つとして、
「盾を装備して常備カード【盾防御】を得ている」などにより
手札の常備カードが増えていた場合、その分だけ
山札から引ける枚数が減ってしまうため、
取れる経験値カードが減って成長がしにくくなるという問題がありました。

今度からのレベルアップ画面はマップ移動時とは別の専用処理になるので、
手札は全部「山札から引いたもの」となり、常備カードの影響を受けなくなります。
これで移動時に気兼ねなく盾を装備できます。


●「覚醒」を使えば山札から3枚追加で引ける。
ただ3枚引いても意外と経験値が引けないので、
経験値が最低1枚は確定で取れるようにしようかなと思っています。


●最終的に、取れた成長項目の数だけレベルアップする。
たとえば3つ取れたらレベルが1 → 4に上がります。
レベルが一定に達したら追加のボーナスが選べたりするのも面白そうです。


●不幸なことがあったら何らかのボーナスが得られるようにする。
手札に経験値が1枚も来なかったら経験値ボーナスがもらえるとか、
最終的に一回も成長できなかったら大きめの経験値カードが1枚プレゼントされるなど、
うまくいかなった場合のボーナスも付けようと思っています。
何もできなかったときのションボリ感といったら!



将来的にさらなるオプションやら何やら付く可能性はありますが、
ひとまず基本はこんな感じになりそうです。

実際試してみた感じだと、一気に色々成長できるので
「強くなった結果を試したい」感は以前よりも強く味わえそうです。
あと特定場所でレベルアップするので、
「レベルアップを忘れなくなる」というのは一番重要な利点ですね。

一方で、レベルアップ地点を逃すと辛くなるので、
レベルアップ地点の頻度や見つけやすくするための補助、
レベルアップ地点に行けなかったときの補填などの検討も含めて、
そのあたり色々とサポートを考える必要が必要そうです。
 2018-09-29 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2




2018-09-22 (土)   片道勇者2【27】LvUP実装中
【片道勇者2 レベルアップ実装中】

ただいま、先週に言っていたレベルアップ処理を開発中です!
次からはレベルアップ画面も
「一回レベルアップして終わり」という感じじゃなくなるので、
それに合った仕組みを考えつつの実装です。

前回の記事をご覧になっての皆様からのご要望やご提案もいただいているので、
差し込めそうなところがあれば何かしらの形で取り入れたいですね!
皆様からのご意見、誠にありがとうございます。



それはそうとカード方式、一回処理を作れれば
何でもカード的処理を流用できて楽かと思ってましたが、
パーツを動かすべき量が意外に多くて別の苦労が発生しています。

たとえばカードによる描画で、実装の手を抜いて
「瞬間ワープ」だけで描写したりすると、
「同じ場所にパッと出たカード」が「並び順が変わった」のか「新しく引いたのか」、
あるいは「数枚なくなって数枚引かれた」のかが完全に分からなくなるので、
理解のためにはカードをかなり細かくアニメーションさせる必要が出てきます。

が、結構シビアなタイミングでカードの内容(ピクチャ)を
書き換えていたりするものでして、
毎度アニメーションで動かすのって色んな兼ね合いから意外と難しいんですよ。
内部処理自体はカードの統一処理としてシンプルめに作れますが、
そういったカード描画のところで追加のコストをかける必要が出ている感じですね。
けれどカードがうまくシュシュッと動く様子それ自体は、作っていて面白い部分です。

しばらくはお見せするものも少なそうなので、
落書きなどでお茶を濁していく回も増えると思います。
当面は地道に進めていく感じになりそうです。
 2018-09-22 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2




2018-09-15 (土)   片道勇者2【26】Lvアップ改修
【片道勇者2 レベルアップ改修案】

ようやく少し落ち着いたのでがっつり『片道勇者2』の開発中です!



で、現在何やってるかというと、『片道勇者2』の
基幹部分である「レベルアップ処理」への「テコ入れ」です。
「レベルアップ処理」は、アルファ1のプレイ時にいただいたコメントでも
問題があるのは分かっていた部分なのですが、
どういじったものか悩んで試行錯誤し続けている部分です。

レベルアップシステムをどう改修するかのお話をする前に問題点の話から!
まずアルファ1時点の「レベルアップ処理」には、
自分で遊び直していても以下のような問題点があると感じていました。



●問題1.自発的にレベルアップすべきタイミングがわかりにくくて
レベルアップを忘れる。
(最善手は「チャンスが来たら確実に経験値を使ってレベルアップする」ことだが、
それを常に意識するためのプレイ負荷が高すぎる)


→ 『片道勇者2アルファ1』は「たまたま手札に来た経験値が多いタイミング」で、
「自主的にレベルアップ画面を開いてレベルアップする」というシステムでした。
が、「戦闘中に最も手札がよく入れ替わる」という仕様と、
「手札に経験値が集まったタイミングで自発的にレベルアップ画面を開かねばならない」
という仕組みの相性が、プレイ負荷的に地味に最悪でした。これによって、

「落ち着いて移動してる最中は手札が全然変わらないのでレベルアップの機会が来ない」
「戦ってるときは目の前の脅威に集中したいのに
レベルアップのチャンスが頻繁に来る!」


というねじれた状況になってしまっていたと思います。
私の好み的には、戦闘は戦闘で、成長は成長でそれぞれに
集中できるようにしたい気がします。
なんせ私自身が遊んだ場合でさえ、レベルアップすることを忘れているのですから!



●問題2.常に「手札」に注意していないと、
手札に集まった経験値の累計値が分からない。


→ 移動中や戦闘中に常に手札の経験値も把握しろというのは、
これもまた難易度が高い行為です。
その対策として、アルファ1の途中で行動ごとに出る
「レベルアップ可能表示」も付けましたが、
かなりのお邪魔感があって、さすがにこれはないでしょう、と思っています。

こういう表示は、できればなくても済むようにしたいところです。



●問題3. 「ゲージから出力される経験値」も加味した上手なカードさばきで、
「うまく手札の合計経験値のピーク値を高めるプレイ」が難易度高すぎるかも。


→ 何のこと? と思われる方に説明すると、「ゲージにたまった経験値」と
「出力されている経験値カード」を取るタイミングをうまく調整することで
手札の合計経験値を高めるテクニックがありました。
うまく使えるとなんと50km地点で必要経験値が大きい
「スペシャルカード」が取れたりします。

私は(たまにやるなら)好きで、人によっては面白かった部分かもしれませんが、
気づくか気づかないかで結果の差がかなり大きいのに加えて、説明も難しい技で、
これを基本テクニック扱いにするのはちょっとモヤモヤします。
もちろんこれは戦闘しながら意識することになりがちなテクニックなわけで、
プレイの注意力もそこで大きく消費されてしまいます。



アルファ1でのこれらの問題点を認識した上で悩んだ結果、
いま取りかかっている最中の「お試しのレベルアップシステム」を、
以下の通りに改修してみようと考えています。
あくまで現時点の案です。



●改善1. レベルアップはショップのように「特定の場所でまとめて行える」ようにする。
たとえば「女神像」や「キャンプ地」でのみレベルアップを開始できる、など。


→ これにより、「戦闘中にチャンスを逃さず経験値を使うのが最善」という状態から
「とりあえず移動時や戦闘時にザツに経験値を集めておける」ようになります。
戦闘時は戦闘だけ、レベルアップ時はレベルアップだけに注視できるので、
前述の問題1と2と3がたぶん同時に解決できます。
(※同時に、この変更によって失うものもあります。
「どこでもレベルアップできなくなる」とか、
「問題3で述べたカードさばきの遊びがなくなる」など)

→ 「そもそもレベルアップを忘れる」という、
私や初めての人に起きうるプレイ上の問題も、
レベルアップ地点が見えるならばほぼ確実にそこへレベルアップしにいくため、
忘れたり、レベルアップ方法が分からないということはおそらく減るはずです。
「自主的にやらねばならないシステム」って、初心者の人に対しては常に
「システムに気付かれずに進まれてしまうリスク」が発生してしまうんですよ。
「レベルアップごとに得られるスキルポイント」を振るのを
ずっと忘れて進んでしまったゲーム、一本くらいありません?


●改善2. 旧来の「どこでもレベルアップ」機能は、制限付きで「特徴」などで実装する。

→ 改善1で失われる部分をカバーするため、
「(制約付きで)どこでもレベルアップ画面に入れる」といった
「特徴」を実装しておくと面白いかもしれません。
レベルアップのことをよく忘れている私はあまり使わなさそうですが、
使える人には要所で便利になりそうです。
「制約」とは、たとえば1回使うと再使用までのクールタイムが発生するなどといったものですね。


●改善3. 前述の問題3のような「複雑なカードさばき」が面白かった人のために、
同じようなテクニックを使うとお得になるような「特徴」を実装する、かも。


→ たとえば「移動中に出せた『最も累計経験値が高かった手札の組』」を
自動で記憶しておいて、
「その手札の組をレベルアップ画面で呼び出せる」といった「特徴」があったなら、
アルファ1と同じく「移動中に手札経験値の最大値を上げるカードさばき」が楽しめそうな気がします。

組み込みが大変そうだったり、
入れるとあまりにややこしくなる場合はボツになりますけれど、
このテクニックが有効なのが「1レベルアップ地点あたり1回まで」くらいだったら
バランス面においても特徴1個+α相当の有利でおさえられそうです。
従来だと毎レベルアップごとにできちゃうので、
できる人とできない人の差がヤバいです。
私自身、そのテクニック前提で初期バランスを取ってしまっていて、
人によってはスペシャルカード獲得が理不尽レベルの難しさになってましたしね。



というのが、いま考えていることです。文章だけで説明しているので
よく分からない部分もあるかもしれませんが、
とにかく「レベルアップシステム」に関しては、

「忙しい戦闘中にレベルアップのことも同時に意識せねばならない」という
「プレイ負荷の高さ」をいくらか解消する。


ことがアルファ1からの大きな目標です。

この「目標」自体は、アルファ1で皆様のご意見を聞いてからすぐに決まってたのですが、
実際どういう形にするかは散々迷っていまして、アルファ1の状態から
「小さな補助機能」を付けてカバーする案などを色々出したりして
こねくり回したりしては納得いかずの状況でした。


そして最近出た中で一番しっくり来そうだった案が、この

「思い切って、レベルアップできるのを『限定した場所』だけにする」
(=どこでもレベルアップできないようにしてしまう)


という変更案でした。すごく簡単な話だったのに、
ずっと何かを「足す」ことばかり考えていたので、
この「引く」案にたどり着くまで変に時間がかかってしまいました。

今の案でも満足はしていませんが、問題1に挙げたプレイ負荷面での「ねじれ」は
だいぶマシになるだろうと考えています。

今後もっといい案が思いついたならその新しい案を導入すると思いますが、
ひとまずは、今の案を実装して自分で試してみるところからです。
皆様からのツッコミが来なければきっと
アルファ1の状態のままで出していたでしょうから、
しっかり考えるきっかけが生まれたのも、
アルファ1のときにご意見をくださった皆さまのおかげです。
本当にありがとうございます!
 2018-09-15 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2




2018-08-04 (土)   片道勇者2【25】 マップ画面
【片道勇者2 マップ画面再構成中】

ウディコンの運営もひとまず一区切りしたので、
『片道勇者2』の開発を再開しています。

ここ数週間は、アルファ1でやらかした部分だった
マップ画面のインターフェースについて、
あれこれ試行錯誤しながらこうでもないああでもないと
パーツの場所を入れ替えつつプレイして試していました。

まず、前回のアルファ1のマップ画面のインターフェースは
以下の画像のようになってます。



このインターフェースへの問題点がいくつか挙がっていて、

・基本的に主人公周辺を見てプレイするので、
右下の手札が遠くて目に入らない(割と重大)。

・使用頻度が高い「引き直し」ボタンが遠い。

・全体的に表示情報の圧迫感がひどい。


という問題があったので、まず上2つの対策のために
「手札の場所」と「主人公データの欄」まわりを
ばっさり左右入れ替える形の配置変更をしてみました。
といいますか、色々いじって試した末に一番マシと言えそうなのが今のところこれでした。

【新しいマップ画面インターフェース】

※手札の裏側にNPCがいる場合はカードが半透明表示されます。常時半透明オプションも付ける予定です。
※上の画像からメッセージログとTipsが抜けてます。


実際にこれでやってみると、

・「手札」に対するマウス操作量が半分近くに減少してプレイコストも減。
かつ少ない視線移動量で目に入るようになり、もう少し工夫すれば
ぼんやり主人公を見てても追加の情報をつかめるようになりそうです。
(たとえば「今回の手札の攻撃可能回数」とか分かるようにしたいです)

・「引き直し」ボタンも近くなった。

・左側の方が目に入りやすいので「プレイに関わる変化の激しい情報」は
そもそも左にあるほうがよさそう。
(そして逆に、オンラインユーザは左に置くべきではなかったので右へ移動)


という印象でした。

今のところはこんな感じの配置になっていますが、
あくまでパターンの一つなので、他に使いやすそうな配置案があれば
『片道勇者プラス』同様、それも入れて好みに合わせて切り替えられるようにする予定です。

あと、上にはまだ、画面がうるさくなりやすい「メッセージログ」と「Tips」は入っておらず、
入れるとしたらどの辺に入れるか考え中です。色々試してみて、
「邪魔にはならないけど目には入る」くらいのポジションに置きたいところです。
メッセージログはなんだかんだで中央下段あたりしかないような気もしますね。

「メッセージログ」や「残り山札」や「Tips」などは普段は表示されずに
キーひとつで出せるようにするというのもアリなんですが、
前の2つはあったらあったで意外と見るので
「オプションで消せるけど、常時出しておきたい人には出せるようにしておきたい」
くらいにしたいと考えています。


【移動予定経路が出るようになります】

それと上の画像にありますが、移動予定経路がこれからは線で表示されるようになります。
ときどき「えっ、対岸までいくのに回り込まずに川を直接通るの!?」
みたいなことがあったと思いますが、内部的には最短距離を計算してて、
回り込まずに行った方が総ターン数が少ないと判断されれば
障害物上を直進するルートを通るようになっています。
ということが移動前から直感的に分かるようになりました。
これで移動事故が少し減ると思います。



他にも情報の提示の仕方やうるさく感じるところなど、
細かいところで「これヤだな!」と思うところがまだまだ山ほどあるので、
インターフェース周りはもうしばらく微調整を続けていくことになると思います。
このあたりの分野は私にとって自然にできることではないので、
いい挑戦になりそうです。
 2018-08-04 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 片道勇者2
片道勇者2 5/8


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