シルバーセカンド開発日誌
 ここはゲーム開発者SmokingWOLF(スモーキングウルフ)の開発日誌です。
 【現在の目標】→ ウディタ3.5のバグを落ち着かせる! & 『片道勇者2』の開発!
 ※以前のブログが使えなくなったので、ただいまこの開発日誌に移転中です。
2023年10月

2023-10-28 (土)   【経過報告】現在抱えている作業一覧とやりたいこと!
この2週間はSteam版の『片道勇者(プラス)』で見つかったバグの修正をしてたら
ウディタ内で直しておかないといけない部分がモリモリ見つかったり、
ウディタの難しいバグ報告もモリモリいただいたり、
『ウディタ翻訳サポートツール』の仕上げ作業やストア準備などを続けていたりで
プログラムやドキュメント作成作業ばっかりの2週間でした!

が、そうなるとお見せできるものが少ない!
介護事故で傷めた腰も変わらず辛いです!
でもこれは対策(↓)を取って、動けないときでも仕事できるようになってます。




ということで今回は、現在私がかかえている作業について整理していきます!



◆当面の急ぎ作業、今年中に出したい!


【『ウディタ翻訳サポートツール』のリリース】

1個前の記事でお伝えしましたが『ウディタ翻訳サポートツール』を
11月くらいに発売したいと考えております!

だいぶ準備が進んできましたが、利便性を上げるために
(私が)欲しい機能を思いついて慌てて追加したりしているくらいのことを
まだやっている状況です。

直近で作ってたのは、抽出されるExcelファイルの
「文字列の並び順」を変える機能の改良ですね!

たとえばゲームデータ内に含まれる、
・「ファイル名指定された文字列」(会話などと混ざるとめんどい)
・「半角のみの文字列」(日本語だと翻訳しなくていいこと多い)
・「重複している文字列」(翻訳の必要性が薄い場合が多い)

といった文字列は「メインの文字列」の並びと分けて出したいことが多いと思うので、
オプションでチェックを入れれば、これらをExcelファイルの下の方に
出力できる機能を仕上げていました。

『翻訳サポートツール』は、「全文字列を抽出する」という都合上、
「翻訳の必要のないどうでもいい箇所」や、
「文字列の整形をしてるだけの箇所」の文字列なども
全て抽出しちゃうので、上記の部分を選(よ)り分けてもなお、
それらへの対処作業がどうしても必要になります。
その点はあらかじめご了承ください。



◆優先タスクがなくなったらいっぱいやりたい!


【新作『片道勇者2』の開発!】

ペース的にもう盆栽いじりみたいな感じになってますが、
ちゃんと空き時間を確保できるたびに開発を進めております!

前作の『片道勇者プラス』を作るだけで累計2年半くらい
かかっていたのですが、最低限そのラインまで色々作ろうとした場合、
2回目で少し早くなるとはいえ、ウディタやらその他各種サポートなどで
時間の割り振りがあまり多くできていなくてリソース配分が
50%以下になっているっぽいのもあって、まだまだ結構かかりそうです。

今はデータも作りながら、そろそろ必要なシステムの8~9割ほどを
網羅し終えつつあるフェイズに入っています。
一方で、データ作成はまだ全然です!
データにかかる時間は完全に未知数なので、
またぼちぼち様子を見ていきましょうという感じですね。

とにかくまずはシステムの完成と、その次にデータやストーリー部分の
当初予定している最低限の内容をそろえるところまで突っ走っていきたいと思います。



◆常時やってる作業!


【『WOLF RPGエディター』のバグ修正】

ウディタのバグ修正作業、ウディタプロ版の売り上げ本数から
使える時間を割り出して、1週間に1日ペースくらいで割り振っているつもりでした。

が! 第15回ウディコン後あたりから、急に色んな方面から
バグ報告をしてくださる方が増えた感じで、
今は週に2~3日くらいサポート作業に消費する感じになっています。

発見時期はスライドするにせよ潜在するバグはいつか見つかるものなので、
問題がある箇所のご報告を早くいただけること自体はとてもありがたいことですね!
ただウディタプロ版の売り上げから作業の時給を換算すると
時給400円台になったりしてるので、ここは素早く効率的にがんばっていきたいと思います。
BOOTHなどからご支援くださっている方には本当に助けられています!
いつもありがとうございます!



【『片道勇者(プラス)』のバグ修正】

こちらは滅多にやらないのですが、たまに大きそうな問題報告が届いて
慌ててウディタの中味を総チェックしたり『片道勇者』で
細部の検証をやり直したりすることがあります。

そしてだいたいそのたびに新たなバグが見つかります。
直すべき部分はたいてい「ウディタ」の中にあるので、
実質的には「ウディタの修正」と言っていい部分ですね!

近々、またSteam版の『片道勇者&プラス』が更新されると思います。
Steam版は最近ウディタ3に切り替えたのですが、
その分で問題が起きたり、高速化できる部分が
生まれていたりしていますので、その辺りも対応していきます。



【その他のお助け仕事】

かかわっている事業の一環で私にお助け要請が飛んできますので、その対応もしています。
また、人のツテでそれ以外のプログラミング仕事や
バイト要請もたまに来ます。ありがたく糧にさせていただいております! 
時給400円台のプロジェクトもやってる中で
普通のお仕事を請けるとその効率にびっくりしますね。

ウディタ関連も持続しやすくなるよう、今回の翻訳サポートツール含めて
うまいこと開発資金に繋げたいところです。
ウディタは基本無料で、追加機能のオプションを
資金につなげるビジネスモデルをいま目指しています。



◆休憩がてらちゃんとやりたい!


【勉強のために最新ゲームにときどき触れる!】

勉強のために最新ゲームも触る! これも大事です!
ここ数年は最新のスプラトゥーンとかエルデンリングなど
遊びたかったゲームの遊び時をけっこう逃してスルーしていたので、
もう少しは有名作を遊んでいきたいですね。

「仕事目線で遊んだら面白くないんじゃない?」と思われるかもしれませんが、
せいいっぱい開発での工夫をしてきて他の開発者さまの工夫も
見えてくるようになると、ゲームを遊ぶことの実益がすごい出てきて
別の方向で面白いです! もちろん勉強というのを忘れて楽しめるゲームもいっぱい!

でも一人で黙々と遊ぶのは時間効率的にもったいないかなとは
思い始めてきていますので、勉強になる部分が1記事にできるほどたまったときは、
遠慮なく記事にさせていただいております!

ちなみにここ最近も『スーパーマリオブラザーズワンダー』を遊ばせてもらったりしております。
本作は全体的な品質が非常に高い!
アイデアの搭載量が全体的に贅沢すぎてステージに飽きることがないのがすごい!
ステージ周りは豪華すぎて参考にするのが大変そう!! 

なおマリオワンダー、個人的な好みの部分も含んだ話をすると、
本作はアクション重視ゲームなのでストーリー面が薄めな構成なのですが、
フレーバーとして「これは修行/試練だぞ!」とか「俺のもとに来られるかな!?」
みたいな展開があるとやっぱり「先に進みたい」という
自分のモチベーションが上がるんだなぁ!
というのを思い出せたりしてちょっと懐かしい学びを感じていました。

これはもう私の趣味の話で他にも無数のすごい点がある作品なのですが、
「続きが遊びたい/見たい」と思わせる工夫ができると強いのは
ほぼ全ての創作コンテンツで言えることなので、
こういった私の好みも常に注意深くピックアップしていきたいですね!
そして自作ゲームに好みをぶつけていきます!



という感じで、今も目の前の作業を続行中です!す!

ウディタはVer3になって以来、バグ修正の日々が11ヶ月続いても
なおバグが届き続けている状況なので、私の楽観的な予想よりは
負担になっているのですが、それでもプロ版で明確に
収益化できているおかげでこれまでよりもだいぶ安心して
時間をかけやすくなっています!
皆さまのご支援、誠にありがとうございます!
続けられる限りはウディタのサポートがんばっていきますよ!

もちろん、自分のゲームも作れるように最善手を打っていきます。
今は自分のメンテもしっかりやりつつ、ぼちぼち一歩一歩進んでいきます。
 2023-10-28 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: 開発日誌




2023-10-14 (土)   【予告】ウディタ公式 翻訳サポートツール開発中!
ということで今回は近いうちにリリース予定の
『WOLF RPGエディター 翻訳サポートツール』のお知らせです!

今回は「どういうツールか」というご紹介と、
「どんな感じで販売するか」といったお話が主となります!
翻訳ツールが必要な方は少ないと思いますので、気になる方だけ読み進めてください。



【まずウディタ翻訳サポートツールで何ができるの?】

翻訳サポートツールは、
「ウディタ作品の別言語への翻訳済ゲームデータを作る」
のをサポートします!

言い換えると、「ゲームデータ内の文字列」をExcelに抽出し、
それに「訳文」をあなたが追記してツールのボタンを数個押せば
「文字列をExcelにしたがって置換したゲームデータ」を作れます!

ここではサンプルゲームに対して「ツールで抽出されたExcelファイル」と、
「そこに書き込んだ訳文の内容がどう反映されるかのゲーム画面」をご紹介!
こんな風になります!
 ↓
【サンプルゲームから抽出したExcelの文字列リスト】

※細かいですが、タイトルバーの「ゲーム名」も各言語版に翻訳されている点にご注目! こういった部分も翻訳できます。



この翻訳サポートツールの「翻訳済ゲームデータ」を作るまでの
具体的な使用手順は以下の通り!


1.ツール側のボタン1つで、ゲームデータ内の全文字列を
抽出してExcelファイルに出力します。

 → コモンイベントや全マップイベント、各データベースだけでなく、タイルセットやゲーム基本設定まで対象です! 一通り簡単に抽出できるので、総文字数を知りたいだけの人にも使えます。(ファイル指定分が混ざるので、それを抜くのは大変そうですが……)


2.あなたがそのExcelファイルに「対訳」を書き込みます。
 → 無料の「Googleスプレッドシート」や「Web用Excel」等にアップしても編集可能です。書いた後は、Googleスプレッドシートから「エクスポート(DL)」したものを使ってそのまま処理可能であることを確認しています。

→ 対訳を付ける翻訳作業自体は、ご自分でやってくださる必要がございます! 「GoogleスプレッドシートのGOOGLETRANSLATE関数で自動翻訳することもできますね」みたいなコメントもいただいているので、技術のある人ならまとめて自動的に機械翻訳できるかもしれません。



3. あとはツール側のボタン1つ2つ押すと、Excelファイルの対訳にしたがって
「翻訳済ゲームデータ」が最大10言語分作成されます!

 → 元のゲームデータは、1~3の手順の最初から最後まで一切変更されませんので安心です。


ということで、2の「Excelに対訳を書き込む作業」さえがんばってくだされば、
他はボタンを押すだけで簡単に言語別の「翻訳済ゲームデータ」を出力できるのです!




【Excelファイル解説】

以下は、この翻訳サポートツールによってサンプルゲームから
抽出されたてのExcelファイルです! まだ訳文が入っていません。


各「列」の説明は以下の通り!

Code:ゲームデータ内のどこにその文字列があるかを示す「コード」。
この情報にしたがって、その場所の文字列が置換されます。

Flag:その文字列がどういう特性を持つかを示すフラグ情報です。
「半角のみ」だとか「どこどこの行と全く同じ原文なので指定がなければ
そっちの訳文もコピーして使うよ」などのフラグが入っています。
そう、同じ「原文」があった場合、先頭の原文に1個だけ訳文を書けば
自動で他のところにも適用してくれる
んです!

Type、Info:ツールによって出力されるおまけ情報欄です。

Your notes:メモ欄です。何か注釈などあればここに書いてください。

Original text:原文です。これを見ながら隣の訳文(Translated text)を書いていきます。

Translated text:訳文の欄です。ここはあなたが書き込んでくださる必要がございます。




【疑問】もしゲームデータ側で行数や文字列が変わったときは!?

先ほどExcel内の「Code(コード)」の情報を使って文字列の場所を示している、
と言いました。

「あれ、でもそれだとゲームデータ内の文字列の位置が変わったら
大量にCode部分を書き換えないといけないのでは!?」


その疑問はもっともです! ですがご安心ください!

この『翻訳サポートツール』には、ボタン1つで、
Excelファイル内の「Code」部分や「増減した文字列」を
最新ゲームデータに合わせて調整する機能があります!

この調整機能を使っても、「原文」自体がゲームデータ側で変わっていなければ、
調整された側のExcelでもそのまま前と同じ「訳文」と「メモ欄」の内容が維持されます!
これでゲームデータを修正しても安心!
といいますか、この機能がないとゲーム用に使うのが
大変になっちゃいますから、必須機能だと思います。

ただし、「同じ複数の原文」に「別々の訳文」が付いている場合は、
状況次第では「訳文」の再割り当てに失敗する場合があります。

たとえば、同じ「うん」というセリフでも、
「うん=Yes.」と「うん=Yeah.」で翻訳されている部分が
それぞれあると、移行時に訳の割り当てを間違える可能性が出てきます。

こういう場合でも、「前後の文脈」を見て
最もそれっぽい訳文を割り当てるような工夫を取り入れています。
が、機械的な判断が難しい場合は訳の割り当てに間違えてしまうことがあります。

怪しい場合は「同じ原文に複数の訳があるので合ってるか分かりません!」
みたいなマーカーがExcel内に付くので、
最後は自分で検索してチェックしてねという形になっています。
この点はあらかじめご了承ください。
  ↓




【その他の用途】ゲームデータ内のファイル名の変換サポートだけにも使えます

ちなみにこの翻訳ツール、単純に言うと
「ゲーム内の文字列を抜き出して置換する」ものなので、
「ファイル名に日本語をうっかりいっぱい使っちゃってローカライズ時に心配」とか
「暗号化データ内からファイルが読み込めなくなる文字をファイル名にいっぱい使っちゃった!」

という場合にも使えます!

言い換えると、このツールで
「日本語や難読漢字を含むファイル名」を指定しているところだけを
全部「英数字」に書き換えただけの翻訳ゲームデータを作ればいい
わけですね!

たとえばゲームデータ内にて、タイルセットファイル名やピクチャ処理などに
「[ウ]地面チップ.png」みたいなファイル指定があったとしても、
このツールを使えば割と簡単に全部「[A]GroundChip.png」に
置き換えたりすることができるのです!

ただし、「ゲームデータ内のファイル指定」は書き換えられても、
「ファイルそのもの」のファイル名は自動では書き換わらないので、
そこはエクスプローラなどから、あなたが手動で書き換えていただく必要があります。



無料ゲーム用ライセンスと有料ゲーム用ライセンスを分けます!

この『ウディタ翻訳サポートツール』は
「無料ゲーム用」と「有料ゲーム用」でライセンスを分けることを考えています!

もちろん「無料ゲーム用」ライセンスはお安くご提供!
機能は同じですが、翻訳されたゲームデータに「電子透かし」として
書き込まれる内容が変わります。

ちなみに1ライセンスで使用可能な人は「購入者自身のみ」ですが、
使用可能作品の本数としては「1チームの作品何本でも」に有効です!

つまりチーム主催者の人が買っていれば、その人がリーダーで作ったゲームは
何本でも翻訳可能です、というシンプルな形にする予定です。
(特にリーダーが決まってないチームで、その作品の開発初期から
あなたがいる場合は、ライセンス上はあなたがリーダー扱いになります)


<少し複雑な部分 あなたが主催でなくて複数のチームに関わる場合(翻訳者を想定したケース)>

ただし、もしライセンスを買うあなたが
「明確にチームの主催/リーダーではない」かつ
「多数のチームに関わる」場合は、
「翻訳するチームの分だけライセンスの購入が必要」です。
(※主催側がライセンスを持ってたら追加で買う必要はありません。
そういう意味でも「1チーム1ライセンス」です)

なんでそうしているかというと、パブリッシャーさんや翻訳家さんなどが
1ライセンスだけ買って100チーム分の翻訳をしちゃったりすると
世界で1本しか売れなくて私が餓死しちゃうからですね!

いちおう、そういったパブリッシャーさん向けに、
「1ライセンスあれば有料ゲームでも無限チームに対して使える
『エンタープライズ版』も作ろうかなあ?」みたいな案は検討中です。

たくさんのチームのウディタ作品を翻訳される立場の場合、
いちいちライセンスを買い足すの面倒そうですし、そういった方々の場合、
「1ライセンス買えば部門の全員が使用可能です」というルールの方が
使いやすい状況も多そうですしね。


また、厳しいようですが「無料ゲーム用ライセンス」も「1チーム1ライセンス」なので、
外部の翻訳家の人はフリーゲームの翻訳に際しても
「翻訳を行う開発チームの数」だけライセンスを買い足していただくことになります。

ただし、無料ゲームを何チーム分も翻訳されている
有志の方がいらっしゃるのは知ってるので、例外として、

「有料ゲーム用ライセンスを1つ持っていれば、
無料作品なら何チーム分でも翻訳可能」


というルールを付けるつもりです。
少しお高くなりますが、将来的にいっぱいウディタ製のフリーゲームを
翻訳される予定の方は、「有料ゲーム用ライセンス」を一つだけ
買ってくだされば面倒がなくなります! という形にするつもりです。





ということで、今のところ『翻訳サポートツール』で
ご報告できそうな情報は以上のような感じです!

ライセンス面でややこしそうな部分もありますが、
ゲーム開発する側の人であれば、
リーダーの人(リーダーがいなければライセンス買った人)が
1本サポートツールを持ってれば、
あとはご自分で開発した何本のゲームにも使い放題となります。


販売先ですが、ウディタプロ版と同じく、BOOTH様にて販売予定です!
ここ最近できた「ギフト機能」でライセンスの追加購入ができるのが助かります!
(ライセンス購入数も、販売履歴の「注文番号」でチェック可能なのが助かります)


いつ頃公開予定かは分かりませんが、2023年(今年)の10~11月を目標にしています。
実は今も、ツール側の直せるところや、
シンプル化できる部分を色々見つけていたり、
ライセンスごとの規約作りに悩んでいたりして、
マニュアルも規約もストアページもまだまだ混沌としている最中です。
最終的にうまくまとめていきたいと思います!

ツールの最終仕様がまとまったら、「マニュアル」から先行で公開していく予定です!
それを見て「お、これなら自分も使う場面ありそう!」と思われた場合は、
よければ『ウディタ翻訳サポートツール』のライセンス購入をご検討ください。

そういうわけで『ウディタ翻訳サポートツール』、リリースに向けてがんばっていきます!
 2023-10-14 (土) web拍手 by FC2 カテゴリ: ウディタ
2023年10月


▲一番上へ戻る


 

アーカイブサイトへ

Copyright © SmokingWOLF / Silver Second